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スキルアップカレッジ

ミドルマネジャー実践

マネジメント・組織開発 中級 全8レッスン 約200分

公開日:

コース概要

「課長になったときの戸惑いは半年で消えた。けれども複数チームを統括する立場になってからの戸惑いは、5 年経っても消えない」——中間管理職としての階層が上がるたびに、それまでのマネジメント手法が通用しなくなる感覚を多くの方が味わいます。本コースは、課長として 2〜5 年の経験を積み、複数チームの統括や部長代理級・室長級へのトランジションを迎えている方を主対象に、新任マネジャーとは別の山を登るための発想と技術を 8 レッスンで段階的に学びます。中間管理職の役割の本質、上司との関わり(Managing Up)、戦略を現場に翻訳する技術、直接マネジメントから間接マネジメントへの移行、部下マネジャーの育成、横断連携と組織政治、予算・人員計画・KPI 設計、中間管理職のキャリア戦略と長く続けるための準備までを扱います。

学習の流れ

レッスン 1 で「ミドルマネジャー」という独自の職種の本質と、新任マネジャーから階層が上がったときの 5 つの責任の変化を扱います。前半(1〜3)は「上下の階層をつなぐ橋」のテーマで、Managing Up(L2)と戦略の翻訳(L3)に展開します。中盤(4〜5)は「複数チームと部下マネジャー」の二本柱で、間接マネジメントへの移行(L4)と部下マネジャーの育成(L5)を扱います。後半(6〜7)は「横断と数字」で、横断連携と組織政治(L6)、予算・人員計画・KPI(L7)を扱います。レッスン 8 は「中間管理職のキャリア戦略と継続」として、部長・経営層への階段、ピラミッドの細る現実、中間管理職の孤独の構造、長く続けるためのリフレクション・メンター・コーチを総括します。完成形のマネジャーを目指すコースではなく、中間管理職という職種を引き受け、長く続けるための土台を作るコースとして設計しています。

このコースで学べること

  • 新任マネジャーと中間管理職の階層差(直接マネジメント vs 間接マネジメント、5 つの責任の変化)を理解する
  • 上司との関わり方(Managing Up)を「上司も人間」「上司の上司の視座」「期待のすり合わせ」の 3 軸で設計できる
  • 経営戦略を現場に翻訳する 4 ステップを身につけ、納得感のある伝達ができる
  • 複数チームの統括に必要な間接マネジメントの発想と、課長を介した運用ができる
  • 部下マネジャー(自分の部下が部下を持つ構造)の育成と権限委譲を段階的に進められる
  • 横断連携と組織政治の構造を理解し、健全に他部署と動かす技術を持つ
  • 予算・人員計画・KPI 設計など、数字とリソース配分の中間管理職としての責任を扱える
  • 部長・経営層への階段と、中間管理職を長く続けるためのキャリア戦略を持つ

対象者

課長・係長として 2〜5 年の経験を積み、複数チームの統括や部長代理級・室長級・グループリーダーへのトランジションを迎えている中間管理職の方。マトリクス組織で複数チームを束ねるシニアリーダー、近い将来に中間管理職への昇進が予定されている方、現在ミドルマネジャーとして 5 年以上の経験はあるが学び直しを求めている方も対象。業種・職種を問わず受講できる

講師紹介

石川 雅彦(いしかわ まさひこ)

中間管理職育成コンサルタント/元 大手電機メーカー 事業部長代理

新卒で大手電機メーカーに入社し、営業として 8 年(法人営業・国内大手顧客担当)。28 歳で課長補佐(プレイングマネジャー)、32 歳で課長(部下 12 名)、37 歳で次長(複数チーム統括、部下 28 名)、42 歳で事業部長代理(4 課を統括、部下 60 名超、課長 3 名を介した間接マネジメント)と階層を上がり、合計 17 年でライン管理職としての厚みを積む。45 歳で人事部副部長へ異動し、全社中間管理職研修プログラムの設計・運営を 3 年(年間延べ 800 名の課長・次長・部長代理級を支援)。2019 年に大手人材育成会社のシニアコンサルタントへ転じて 5 年(業種横断で年間 40 社、参加者通算 5,000 人超の中間管理職研修を主導)。2024 年に独立し、中堅・大手企業 6 社の「中間管理職育成顧問」として、研修・個別コーチング・現場伴走を兼務。スタンス:「ミドルマネジャーは橋である——上下の階層と左右の部署をつなぐ役割」「直接マネジメントから間接マネジメントへの移行が中間管理職の最大の壁」「戦略を現場に翻訳する者がいない組織は動かない」「上司も人間、部下も人間——間に挟まれて消耗しない技術は学べる」「複数チームを束ねる者は『全部見る』のではなく『見るべきものを選ぶ』」「中間管理職の孤独は構造的、解消するのではなく付き合う技術を持つ」

受講される方へのメッセージ

「「課長になったときの戸惑いは半年で消えた。けれども複数チームを統括する立場になってからの戸惑いは、5 年経っても消えない」——独立後にお会いした、ある大手メーカーの次長の言葉です。私自身、課長から次長、次長から事業部長代理へと階層を上がるたびに、それまでのマネジメント手法が通用しなくなる感覚を何度も味わいました。中間管理職は、新任マネジャーとは別の山を登る職種です。直接マネジメントから間接マネジメントへ、業務遂行者から戦略翻訳者へ、部下を持つ立場から部下マネジャーを育てる立場へ、組織の歯車から組織の橋へ。本コースは、私自身が登り直したいと願う 17 年間のライン管理職経験と、独立後に出会った 5,000 人を超える中間管理職の方々との対話から、「課長 2〜5 年目で複数チームを束ねる立場になる方が、最初の戸惑いを言語化し、次の階層を視野に入れる」ための 8 レッスンを設計しました。完成形のマネジャーを目指す必要はありません。皆さんが「中間管理職という独自の職種」を引き受け、長く続けられる土台を持ち帰っていただける時間になれば幸いです。」

レッスン一覧

  1. 1

    ミドルマネジャーとは何か——「新任」から「中間管理職」への階層転換

    新任マネジャーと中間管理職の違い、5 つの責任の変化、直接マネジメントから間接マネジメントへ、「中間管理職」の語源と日本企業での位置づけ、サンドイッチ症候群と橋としての中間管理職、本コースの守備範囲を学ぶ

  2. 2

    上司との関わり(Managing Up)——「上に効く」マネジメント

    Managing Up の定義と Peter Drucker・John Gabarro の整理、上司も人間という前提、上司の 4 タイプと付き合い方、上司の上司の視座を借りる、期待のすり合わせ、報告と相談の設計、上司との対立への対処を学ぶ

  3. 3

    戦略を現場に翻訳する——意思決定を伝える技術

    ミドルマネジャーは戦略の翻訳者、4 ステップの翻訳プロセス(理解・抽出・再構成・伝達)、Why から始める伝達、現場の声を戦略にフィードバックする逆翻訳、納得を作る 3 つの場(会議・1on1・カジュアル対話)を学ぶ

  4. 4

    複数チームの統括——直接マネジメントから間接マネジメントへ

    直接マネジメントの限界(スパン・オブ・コントロール 7 人説の再考)、間接マネジメントの 5 つの発想、課長を介した運用、ダブルヘッダー(兼任)の罠、横並びチーム間のリソース配分、チーム間の不公平感への対処を学ぶ

  5. 5

    部下マネジャーの育成——次のマネジャーを育てる

    部下マネジャー(部下が部下を持つ構造)の育成、ピーターの法則の再考、後継者育成と 9 ボックス、部下マネジャーへの権限委譲(業務委譲と人事権限委譲の分離)、部下マネジャーの 1on1、後継者を持つマネジャーの心理を学ぶ

  6. 6

    横断連携と組織政治——他部署・他組織と動かす

    ミドルマネジャーの横断連携の宿命、組織政治の構造的理解(Pfeffer・Mintzberg)、不健全な政治と健全な調整の境界、ステークホルダー・マップ、影響力の 6 タイプ(Cialdini)、横断プロジェクトの動かし方、社内対立への対処を学ぶ

  7. 7

    数字とリソース配分——部門予算・人員計画・KPI 設計

    中間管理職に求められる数字感覚、部門予算策定の年間サイクル、人員計画と要員プランニング、KPI と OKR の使い分け、リソース配分の意思決定、削減判断の作法、財務指標との接続を学ぶ

  8. 8

    中間管理職のキャリア戦略と継続——部長・経営層への階段、長く続けるために

    中間管理職の 3 つの将来選択肢(上に上がる・横展開する・専門職へ転身する)、部長・経営層への準備、ピラミッドの細る現実、中間管理職の孤独の構造、リフレクション・メンター・コーチ・スーパービジョン、修了後の学習方向を学ぶ

  9. 総復習テスト

    全レッスンの内容を振り返るテスト

このコースの用語集(71語)
1on1
上司と部下が定期的に持つ 1 対 1 の対話の場。本コースでは、中間管理職が部下マネジャーと持つ 1on1 を扱い、判断の妥当性・人のマネジメント・キャリアと成長の 3 テーマを扱う場として位置づけている。新任マネジャー時代の 1on1 とは性質が違い、答えを与えるのではなく問いを返す対話が中心になる。 → レッスン 5
影響力の 6 タイプ
社会心理学者ロバート・チャルディーニが『影響力の武器』(1984 年初版)で示した影響力の 6 つの原則。返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性の 6 つで、組織内の横断連携にも応用できる。 → レッスン 6
営業利益
売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたもの。本業の利益を表す指標で、営業利益率(営業利益 ÷ 売上)は事業の効率性を測る。中間管理職が経営層と対話する際に押さえたい財務指標の 1 つ。 → レッスン 7
OKR(オーケーアール)
Objectives and Key Results の略。四半期や半期の挑戦的な目標を設定する仕組み。「O(目的)」は方向性を示す定性的な言葉で、「KR(主要な結果)」は達成度を測る 3 〜 5 個の具体的指標。Google や Intel で広く使われてきた。 → レッスン 7
横断連携
複数の部署、複数の機能、複数の地域、複数の顧客セグメントなどを横断して、組織を動かす連携。中間管理職にとっては宿命的な業務で、日常業務の半分以上を占めるようになる。 → レッスン 6
課長
事業会社の典型的なライン管理職で、現場のチームを率いる立場。本コースでは「中間管理職の前段階」として位置づけ、中間管理職は課長を介した間接マネジメントを運用する立場として描いている。 → レッスン 1