Web3・ブロックチェーン入門
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コース概要
Web3 は 2008 年 10 月の Bitcoin ホワイトペーパーから数えて 18 年、2013 年の Ethereum 提唱から 13 年、2014 年に Gavin Wood が「Web3」の語彙を提唱してから 12 年の歴史を持つ技術群です。2021 年の NFT ブームと 2022 年の暗号資産急落を経て、2026 年 7 月時点では期待値と実装のギャップが整理され、技術としての Web3 は着実に前進しています。本コースは、ブロックチェーンの基盤研究者ではなく、日本の事業会社で Web3 を「使う側」の意思決定者に向けた 8 レッスンです。既刊の業種別入門コースは金融サービスとしての DeFi・STO・CBDC・国内暗号資産交換業者を扱っています。本コースはそれと棲み分け、技術構造・エンタープライズ活用・非金融ユースケース・税務に軸足を置きます。「暗号資産と Web3 は同義ではない——技術と金融サービスは分けて考える」を背骨に、次の事業判断で使える判断軸を持ち帰っていただきます。
学習の流れ
前半 4 レッスンで「技術の骨格」を固めます。レッスン 1 で Web1→Web2→Web3 の系譜と守備範囲、レッスン 2 でブロックチェーンの技術構造、レッスン 3 でスマートコントラクトと EVM、レッスン 4 で暗号資産の日本の法制度と実務を扱います。中盤のレッスン 5 で NFT・GameFi、レッスン 6 で DeFi の技術構造と落とし穴を扱います。後半のレッスン 7 で DAO と DID の実験、レッスン 8 でエンタープライズ Web3 と暗号資産税務・修了後の学び方までを扱います。全 8 レッスン・約 200 分の構成です。
このコースで学べること
- ✓ Web1→Web2→Web3 の系譜と「所有権をコードに書く」思想を説明できる
- ✓ ブロックチェーンの技術構造(ブロック・ハッシュ・マークル木・コンセンサス)を仕組みで理解できる
- ✓ スマートコントラクト・EVM・Solidity・Layer 2 の位置関係を俯瞰できる
- ✓ 暗号資産の日本の法制度(資金決済法・金商法・税制)を実務で扱える
- ✓ NFT・GameFi の 3 用途とハイプ後の本質を判断できる
- ✓ DeFi の技術構造と落とし穴(rug pull・MEV・スマコン脆弱性)を語れる
- ✓ DAO と DID の実験的意義と法的位置づけを整理できる
- ✓ エンタープライズ Web3 と暗号資産税務の実務ポイントを把握する
対象者
事業企画・法務・情シス・広報・DX 推進・スタートアップ経営者。Web3 プロジェクトの検討・導入判断・法務レビューを担う方、事業会社の Web3 検証チーム、ブロックチェーン系案件を担当する SIer・コンサル・広告代理店
講師紹介
矢野 隼人(やの はやと)
Web3 コンサルタント/元 国内大手ネット企業 Web3 事業部長/エンタープライズ Web3 検証支援 25 社超
国内大学 経済学部を卒業後、米国大学院で MPP(公共政策)を修了。2005 年に国内大手金融機関のシステム部門で新卒 3 年、金融業界の基幹システムを学んだ。2008 年に外資系コンサルティングファームに移り、金融規制対応・レギュラトリーレポーティング業務を 5 年経験。2013 年に国内ブロックチェーン系スタートアップの CTO として STO / セキュリティトークン・プラットフォームの立ち上げを 6 年主導し、金融庁・金融商品取引法の実務と技術の両面で経験を積んだ。2019 年に国内大手ネット企業の Web3 事業部長として NFT・DAO プロダクトの企画・法務対応を 3 年担当。2022 年に独立し Web3 コンサルティング事務所を設立、2026 年 7 月時点で独立 4 年目、事業会社の Web3 検証 25 社を伴走している。信条は「暗号資産と Web3 は同義ではない——技術と金融サービスは分けて考える」
受講される方へのメッセージ
「Web3 は 2021 年に一度大きな期待を集め、2022 年の暗号資産急落と 2023 年の「AI の時代」で語彙的な後退を経験しました。しかし技術としてのブロックチェーン、スマートコントラクト、DAO、DID、分散型ストレージは、期待値の上下とは無関係に着実に前進しています。本コースは、ブロックチェーンの基盤研究者ではなく、日本の事業会社で Web3 を「使う側」の意思決定者に向けて、2026 年 7 月時点の技術・法制度・非金融ユースケース・税務を 8 レッスンで体系化しました。金融サービスとしての DeFi や暗号資産取引所の細部は業種別入門コースの領域として棲み分け、本コースは技術構造とエンタープライズ・非金融ユースケース・税務に軸足を置きます」
レッスン一覧
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1
Web3 とは何か——Web1→Web2→Web3 の系譜
本コースの守備範囲、Gavin Wood 2014 年提唱、Read/Write/Own、Web1(読むだけ)→Web2(書く・SNS)→Web3(所有)の位置関係、脱プラットフォーム論、コース守備範囲・境界明示(既刊金融業入門コースとの棲み分け)を学ぶ
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2
ブロックチェーンの技術構造
ブロック・ハッシュチェーン・マークル木、PoW/PoS/PoA コンセンサス、The Merge 2022/9/15、ノード種類、パブリック vs パーミッション型、Bitcoin と Ethereum の基本アーキテクチャの違いを学ぶ
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3
スマートコントラクトと EVM
Ethereum 2015/7、Solidity 概念、ERC-20/721/1155、ガス代の仕組み、Layer 2/ロールアップ(Optimism/Arbitrum)、EVM 互換チェーン(Polygon/Avalanche/BNB Chain)、代表的な脆弱性パターンを学ぶ
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4
暗号資産——技術と規制の日本の実態
資金決済法上の暗号資産の位置、改正資金決済法(ステーブルコイン規制枠組み)2023/6、税務(雑所得・法人期末時価評価除外 2023 年度改正)、ホット/コールドウォレット、シードフレーズ、カストディの実務を学ぶ
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5
NFT・GameFi・Play-to-Earn
ERC-721 2018/1、OpenSea 2017 設立、2021 年 NFT ブーム、Axie Infinity と Play-to-Earn、日本の GameFi 規制(賭博罪・景表法との関係)、NFT の 3 用途(コレクティブル・ユーティリティ・アイデンティティ)を学ぶ
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6
DeFi とその落とし穴
Uniswap V1 2018/11、DEX/AMM/レンディング/イールドファーミング、rug pull と資金流出、スマートコントラクト監査、MEV(Miner Extractable Value)、フラッシュローン攻撃、DeFi の技術的な仕組みと落とし穴を学ぶ
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7
DAO と DID——分散型組織と自己主権 ID
The DAO ハック 2016/6、MakerDAO、DAO の 5 類型(プロトコル DAO・投資 DAO・ソーシャル DAO・サービス DAO・コレクター DAO)、日本の合同会社型 DAO(LLC-DAO)金融庁ガイドライン 2023/4、DID/VC 標準(W3C DID Core 1.0)、SSI、Verifiable Credentials を学ぶ
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8
エンタープライズ Web3・暗号資産税務・修了後
Hyperledger Fabric、商社サプライチェーン追跡、広告権利管理、IPFS の分散型ストレージ、暗号資産税務実務、Bitcoin ETF 2024/1、Ethereum ETF 2024/5、企業導入の判断軸と修了後の学び方を学ぶ
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総復習テスト
全レッスンの内容を振り返るテスト
このコースの用語集(62語)
- 暗号資産
- 資金決済法上の暗号資産の名称。2019 年 5 月の資金決済法改正で「仮想通貨」から国際標準に合わせて名称変更された。「不特定の者間で流通し、電子的に移転可能なデジタル資産」と定義される。 → レッスン 4
- イールドファーミング(いーるどふぁーみんぐ)
- 複数の DeFi プロトコルを組み合わせて収益を最大化する戦略。「暗号資産を A で貸して金利を得つつ、その担保を B で運用し、さらに C で報酬トークンを受け取る」といった多段構成が典型。Yearn Finance 2020/7 などのイールドアグリゲーターが最適化を自動化。 → レッスン 6
- 一時的損失
- DeFi の流動性提供で発生する独自のリスク。プールした 2 種類のトークンの価格比が変わると、単純に保有し続けた場合より価値が減る現象。Impermanent Loss。 → レッスン 6
- 過剰担保
- DeFi レンディングの基本原則。借入額より多くの担保を預け、担保価値が借入額の 130-150% を下回ると自動清算される仕組み。「相手を信頼せずに貸借を成立させる」仕組みの核。 → レッスン 6
- 仮想通貨
- 2016 年 5 月から 2019 年 5 月まで日本の資金決済法で使われた「暗号資産」の旧称。2019 年 5 月の再改正で「暗号資産」に名称変更。 → レッスン 4
- カストディ
- 暗号資産の保管サービス。自社カストディ、カストディ業者(Fireblocks、Anchorage、BitGo)への委託、暗号資産交換業者への預託の 3 択がある。企業導入では規模と用途に応じて組み合わせる。 → レッスン 4、レッスン 8