本文へスキップ
スキルアップカレッジ

用語集

リモートマネジメント実践コースで使われる主要な用語(59語)をまとめています。

Atlassian Team Anywhere(あとらしあん・ちーむ・えにうぇあ)
オーストラリアの大手 SaaS 企業 Atlassian が、コロナ後に立ち上げたリモート・ハイブリッドワークのプログラム。社員が世界 13 か国のどこからでも働ける体制を整え、現場運用の知見を継続的に公開している。
→ レッスン1
アウトプット型評価 (あうとぷっとがたひょうか)
「どんな成果を出したか」「どれだけ価値を生んだか」など、生み出されたものを評価する考え方。リモートと相性が良いとされるが、日本のメンバーシップ型雇用では段階的な移行が現実的。
→ レッスン5
Arlie Hochschild(あーりー・ほっくしるど)
米国の社会学者・組織心理学者。1983 年の『The Managed Heart』で emotional labor(感情労働)の概念を提唱した。
→ レッスン7
Amy C. Edmondson(えいみー・えどもんどそん)
ハーバード・ビジネス・スクールの組織心理学者。1999 年の論文「Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams」で心理的安全性を提唱、2018 年の『The Fearless Organization』で広く普及させた。
→ レッスン2
OKR(おーけーあーる)
Objectives and Key Results。Andy Grove が Intel で開発し、John Doerr によって Google などに広められた目標管理の枠組み。挑戦的な Objective と、達成を測れる定量的な Key Results を組み合わせる。
→ レッスン5
オフィス中心ハイブリッド (おふぃすちゅうしんはいぶりっど)
ハイブリッドワークの一形態。出社が基本でリモートはオプション。多くの日本企業がコロナ後にこの形態に落ち着いた。リモート組と出社組の温度差が生まれやすい。
→ レッスン1
オフィス中心 (おふぃすちゅうしん)
働く場所の基本がオフィスで、リモートは例外という働き方の形態。週 5 日出社が標準で、リモートワークは出張時・在宅医療・特例的な事情のみ。コロナ前の多くの日本企業がこの形態だった。
→ レッスン1
過剰監視 (かじょうかんし)
時間追跡ソフト・画面録画・キーログ・スクリーンショット定期取得・Web カメラのランダム撮影など、メンバーの労働を常時詳細に監視する運用。倫理・心理・労働法の複数の観点で問題を引き起こす。
→ レッスン5
雑談時間の構造化 (ざつだんじかんのこうぞうか)
リモートで偶発的な雑談が消えるため、「最初の 5 分は雑談」「金曜の最後 30 分はバーチャル雑談」など、雑談を意図的に時間として組み込む発想。信頼形成の基本動作のひとつ。
→ レッスン2
KPI(けーぴーあい)
Key Performance Indicators。業務やプロセスを継続的に測る指標。日常的に追い続ける数値で、OKR と補完関係にある。
→ レッスン5
関係的孤立 (かんけいてきこりつ)
リモートで生じる孤立の 4 種類のひとつ。同僚との信頼関係が薄れ、「困ったとき、誰に相談すればよいか」が見えなくなる状態。
→ レッスン7
可視化されない仕事 (かしかされないしごと)
感情労働、調整作業、組織横断ネットワーク維持など、明示的な業務ではないが組織が回るために誰かが担っている仕事。リモートでは特に見えにくくなり、特定のメンバーに過剰な負担がかかりやすい。
→ レッスン7
Single Source of Truth(しんぐる・そーす・おぶ・とぅるーす)
「唯一の真実の源」。重要な情報は文書化し、誰でも参照できる単一の場所に置く発想。GitLab Handbook の中心思想で、「あの人に聞かないとわからない」状態を作らない。
→ レッスン3
SBI フィードバック(えすびーあいふぃーどばっく)
Center for Creative Leadership が広めた構造化フィードバックの型。Situation(状況)・Behavior(行動)・Impact(影響)の 3 要素で構成され、行動と人格を分けて伝えることで誤解を防ぐ。
→ レッスン4
信頼の 3 要素(しんらいのさんようそ)
Mayer・Davis・Schoorman が 1995 年に提唱した信頼を支える 3 要素:能力(Ability)・誠実(Integrity)・思いやり(Benevolence)。3 つは別物で独立に評価される。
→ レッスン2
心理的安全性 (しんりてきあんぜんせい)
Amy C. Edmondson が 1999 年に提唱した、「チームの中で対人関係上のリスクを取っても安全だと感じられる、メンバー間で共有された信念」。リモートでは沈黙の意味が読めない・非言語フォローアップが消えるなど、追加課題を抱える。
→ レッスン2
Slack(すらっく)
ビジネス向けチャットツール。リモートワークで広く使われるが、通知の管理、業務時間外応答の境界、絵文字リアクションの解釈など、運用設計が重要。
→ レッスン2
信頼と検証のバランス(しんらいとけんしょうのばらんす)
リモートマネジメントの中核設計原則。信頼を基本に、検証は「仕組み」(進捗共有・OKR・1on1 など)で行う。「管理放棄」と「常時監視」のどちらの極端も避ける本コースの中心メッセージ。
→ レッスン5
情報的孤立 (じょうほうてきこりつ)
リモートで生じる孤立の 4 種類のひとつ。オフィスなら偶発的に得られる「あの案件は本当はこういう背景があった」などの情報が届かず、フォーマルな情報共有チャネルだけで得られる情報が組織内現実の一部に過ぎなくなる状態。
→ レッスン7
社会的孤立 (しゃかいてきこりつ)
リモートで生じる孤立の 4 種類のひとつ。「廊下ですれ違う」「ランチに行く」など、オフィスで自然に発生する人との関わりがなくなり、一人の時間が長くなる状態。
→ レッスン7
弱いシグナル (よわいしぐなる)
Slack の絵文字リアクションの減少、返信の遅延、雑談時間の短縮、「大丈夫」の増加など、メンバーの状態を示す微細な手がかり。リモートでは「離脱や違反を捕まえる監視」ではなく「相手の状態を理解する観察」の対象として注意を向ける。
→ レッスン2
始業・終業の儀式 (しぎょう・しゅうぎょうのぎしき)
リモートワークで仕事モードへの切り替えを意図的に作る動作。朝のコーヒー、着替え、散歩、夕方のチェックリスト作成、Slack 通知のオフなど。境界を意識的に作る基本動作。
→ レッスン7
Tsedal Neeley(つぇだる・にーりー)
ハーバード・ビジネス・スクールのリモートワーク研究者。2021 年の『Remote Work Revolution: Succeeding from Anywhere』でリモートチームを 4 つに分類し、信頼構築・コミュニケーション・文化形成の枠組みを示した。
→ レッスン2
同期コミュニケーション(どうきこみゅにけーしょん)
参加者全員が「同じ時間」に集まって行うコミュニケーション。対面の会議、ビデオ会議、電話、リアルタイム・チャットなど。即時に反応できるが、全員のスケジュールを揃える必要がある。
→ レッスン3
「全員リモート参加」ルール(ぜんいんりもーとさんかるーる)
ハイブリッド会議のプロキシミティ・バイアス対策。一人でもリモートにいる場合、会議室組も自席から個人の PC で参加し、全員が同じビデオ会議の四角に映る状態を作る。構造的公平性を確保する設計。
→ レッスン6
Default to Async(でふぉると・とぅ・あしんく)
「非同期をデフォルトとする」。GitLab Handbook の中核思想のひとつで、同期(会議)を最初の選択肢にせず、非同期(文書・メッセージ)で済むかをまず考える発想。判断の起点を「会議を入れる」から「文書で済むか」に変える。
→ レッスン3
対面集会日 (たいめんしゅうかいび)
リモート中心ハイブリッドで定期的に対面で集まる日。信頼構築・ブレインストーミング・「画面越しでは伝わらない深い対話」に絞り、リモートでできることには使わないのが推奨。
→ レッスン6
タイムゾーン分散(たいむぞーんぶんさん)
グローバル分散チームで、メンバーのタイムゾーンが最大 12 時間程度に分散している状態。「全員が同時にオンライン」の時間がほぼゼロで、Default to Async が「望ましい運用」ではなく「唯一の現実的な運用」になる。
→ レッスン3
Nick Bloom(にっく・ぶるーむ)
スタンフォード大学経済学部の Working from Home 研究の代表的研究者。2015 年の中国 Ctrip ランダム化実験、コロナ後のハイブリッド研究シリーズで、リモートワークの効果と限界を実証的に示した。
→ レッスン6
認知バイアス (にんちばいあす)
人間が無意識のうちに陥る判断の偏り。プロキシミティ・バイアスもその一種で、意識の改革だけでは消せず、構造設計レベルでの対処が必要。
→ レッスン6
非同期コミュニケーション(ひどうきこみゅにけーしょん)
参加者がそれぞれ「異なる時間」にやり取りするコミュニケーション。文書、メール、コメント、録画動画(Loom など)、Wiki、コードレビューなど。各自のペースで読み・書きでき、内容が後から参照できる。
→ レッスン3
Nature Human Behavior(ねいちゃー・ひゅーまん・ビヘイビア)
科学誌 Nature 系列の社会科学・行動科学専門誌。Yang らの 2022 年論文「The effects of remote work on collaboration among information workers」を掲載し、リモートとコミュニケーション構造変化の議論を加速させた。
→ レッスン1
ハイブリッドワーク(はいぶりっどわーく)
オフィスとリモートを組み合わせて働く形態。「オフィス中心」(出社が基本)と「リモート中心」(リモートが基本)の 2 形態に細分される。コロナ後、世界的に主流になりつつある。
→ レッスン1
ハイブリッド会議 (はいぶりっどかいぎ)
一部のメンバーが会議室に集まり、残りがリモートで参加する会議形式。雑談がリモートに届かない、ホワイトボードが共有されない、発言タイミングが取りにくい、など構造的不公平が生じやすい。
→ レッスン6
バーンアウト(ばーんあうと)
慢性的なストレスや過重労働により、心身のエネルギーが枯渇した状態。リモートでは仕事と私生活の境界がない、孤立、通勤のオフがないなど、複合的要因で陥りやすい。2 週間以上の症状継続は専門家相談が安全。
→ レッスン7
パノプティコン効果 (ぱのぷてぃこんこうか)
社会学・心理学の概念で、監視が常態化した環境では、メンバーが「常に見られている」前提で振る舞い、本来の創造性・自発性が抑制される現象。Jeremy Bentham のパノプティコン(円形監獄)構想に由来し、Michel Foucault が広めた。過剰監視ソフトの心理的問題として参照される。
→ レッスン5
パラフレーズ(ぱらふれーず)
相手が話したことを「つまり、こういうことですね」と言い換えて返す傾聴の技法。リモートでは「ちゃんと聴いてもらえている」感覚を補強し、自分の理解の精度を確認するために、対面より頻繁に使うのが推奨される。
→ レッスン4
Buffer State of Remote Work(ばっふぁー・すていと・おぶ・りもーと・わーく)
ソーシャル管理ツール Buffer 社が毎年公開するリモートワーカーの実態と課題の年次レポート。「リモートの最大のメリット」「最大の課題」「将来の希望」などを統計的に追跡している。
→ レッスン1
フルリモート(ふるりもーと)
働く場所の基本がリモートで、オフィスを持たないか小さい拠点のみ持つ形態。GitLab・Automattic・Zapier などのテック企業が代表例。「remote-first」「fully remote」とも呼ばれる。
→ レッスン1
プロキシミティ・バイアス (ぷろきしみてぃ・ばいあす)
近接バイアス。物理的に近い人を無意識のうちに優先・評価してしまう認知バイアス。オフィス中心ハイブリッドの組織では、出社頻度だけで構造的な格差を生む。マインドセットの呼びかけだけでは消せず、構造設計レベルでの対処が必要。
→ レッスン6
文書化主義 (ぶんしょかしゅぎ)
重要な情報を必ず文書化する運用思想。GitLab Handbook の Single Source of Truth と直結し、新メンバーのオンボーディング・タイムゾーン違いを越えた情報共有・引き継ぎの容易さなどに効果がある。
→ レッスン3
文化的孤立 (ぶんかてきこりつ)
リモートで生じる孤立の 4 種類のひとつ。組織がどんな価値観で動いているか、何が「ここでは当たり前」とされるかが身体的に身につかない状態。新メンバーや異動者で特に深刻になる。
→ レッスン7
Mayer & Davis(めいやー・あんど・でいびす)
Roger C. Mayer と James H. Davis(共著者に F. David Schoorman)。1995 年に Academy of Management Review に発表した論文「An Integrative Model of Organizational Trust」で、組織における信頼の 3 要素モデルを示した。
→ レッスン2
Microsoft Productivity Score (まいくろそふと・ぷろだくてぃびてぃ・すこあ)
2020 年 10 月に Microsoft が公開した、従業員の Microsoft 365 使用パターンから生産性スコアを算出する機能。欧州を中心とするプライバシー批判を受け、2020 年 12 月に個人特定情報が削除された。リモート監視の倫理的レッドラインを世界に示した象徴的事例。
→ レッスン5
Microsoft Teams 研究(まいくろそふと・ちーむず・けんきゅう)
Yang・Holtz・Jaffe らが 2022 年に Nature Human Behavior に発表した「The effects of remote work on collaboration among information workers」。コロナ禍でリモート化した Microsoft 社員約 6 万人の社内データを分析し、チーム外(部門横断)のコミュニケーションが大きく減少しサイロ化が進んだことを示した。
→ レッスン1
メンバーシップ型雇用(めんばーしっぷがたこよう)
日本の伝統的な雇用形態。職務範囲が明確に定義されないまま採用し、配属で役割を決めていく形式が多くを占める。「これは自分の仕事、これは違う」という線引きが弱く、アウトプット型評価との相性に難しさがある。
→ レッスン1
メンタル不調 (めんたるふちょう)
仕事のストレス・将来不安・人間関係の悩みなどが続き、心身の不調につながる状態。リモートのバーンアウトもここに含まれる。2 週間以上続く場合、産業医・EAP・「こころの耳」(厚生労働省)・精神科・心療内科など専門家への相談が安全。
→ レッスン7
Yang et al.(やん・えとあーる)
Microsoft Research の Longqi Yang らによる、2022 年 Nature Human Behavior 掲載のリモートワーク研究著者グループ。Microsoft 社員約 6 万人の社内データ分析で、リモート化が組織コミュニケーション構造に与えた影響を実証した。
→ レッスン1
リモート 1on1(りもーと・わんおんわん)
リモートでマネージャーとメンバーが定期的に対話する場。対面の慣性をそのまま持ち込むと上滑りしやすく、頻度・長さ・準備・環境・聴き方など独自の設計が必要。
→ レッスン4
リモート中心ハイブリッド(りもーとちゅうしんはいぶりっど)
ハイブリッドワークの一形態。リモートが基本で、必要に応じて集まる。GitLab・Atlassian・Dropbox などテック企業に多い形態。全員が同じ条件で働くため温度差は出にくい。
→ レッスン1
リモートワーク(りもーとわーく)
オフィスではなく自宅・カフェ・コワーキングスペースなど自由な場所で働く形態。テレワーク・在宅勤務とほぼ同義に使われる。フルリモート、ハイブリッドの一部としても運用される。
→ レッスン1
録画+文書化 (ろくが・ぶんしょか)
定例の状況共有会議をリーダーが Loom などの動画録画と文書で代替し、メンバーが各自のペースで視聴・閲覧する形式に変える運用。会議の参加者全員の時間を節約できる。
→ レッスン3
Loom(るーむ)
画面録画と Web カメラ録画を組み合わせた、短い動画メッセージを送れるツール。非同期コミュニケーションの代表手段の一つで、文書だけでは伝えにくいニュアンスを残しながら同期会議の代替になる。
→ レッスン3
Roger C. Mayer(ろじゃー・めいやー)
組織における信頼研究の代表的研究者。Davis・Schoorman との 1995 年論文で信頼の統合モデル(能力・誠実・思いやり)を提唱した。
→ レッスン2
Working from Home(WFH)研究(わーきんぐ・ふろむ・ほーむ・けんきゅう)
スタンフォード大学の Nick Bloom らによる、在宅勤務とオフィス勤務の生産性・離職率・昇進率を比較する一連の研究。2015 年の中国 Ctrip ランダム化実験、コロナ後の継続研究で、ハイブリッドが多くの組織に最適と結論している。
→ レッスン6
Erin Meyer(えりん・まいやー)
INSEAD の組織行動学教授。2014 年の『The Culture Map: Breaking Through the Invisible Boundaries of Global Business』で、ビジネスにおける文化差を 8 つの軸で整理した。グローバル分散チームのリモートマネジメントで広く参照される。
→ レッスン2
EAP(いー・えー・ぴー)
Employee Assistance Program の略。従業員支援プログラムのこと。企業が契約する社外相談窓口で、メンタルヘルス相談・職場の対人問題などを匿名・無料で扱う。リモートワーカーのバーンアウト相談窓口としても重要。
→ レッスン7
emotional labor(えもーしょなる・れいばー)
感情労働。Arlie Hochschild が 1983 年に提唱した、自分の感情を職務として管理し特定の感情を表現する仕事。チーム内の不和の調整、メンバーへの気配り、場を和らげる発言など。リモートでは見えにくく、特定メンバーに過剰負担がかかりやすい。
→ レッスン7
GitLab Handbook(ぎっとらぼ・はんどぶっく)
フルリモートのソフトウェア企業 GitLab が公開する社内運用マニュアル。採用・評価・給与・文化・コミュニケーション・休暇制度まで約 200 万語の文書群として handbook.gitlab.com で公開されている。「Single Source of Truth」「Default to Async」が中核思想。
→ レッスン1
← リモートマネジメント実践 に戻る