用語集
1on1 ミーティング実践コースで使われる主要な用語(69語)をまとめています。
- IF-THEN プランニング(アイエフゼンプランニング)
- 心理学者 Peter Gollwitzer が 1999 年の論文で体系化した「実行意図(Implementation Intentions)」の手法。「もし X の状況になったら、Y の行動を取る」という形式で行動を事前に条件付きで設計し、意志力に頼らず自動的に行動が起きるトリガーを作る。1on1 の習慣化に応用できる。 → レッスン 7
- Action Learning(アクションラーニング)
- Reg Revans が 1940 年代に英国の炭鉱で開発した実践的学習手法。4〜8 名の小グループ(セット)が定期的に集まり、各メンバーが直面する実際の課題を持ち寄り、質問と内省を中心とした対話で解決に向かう構造。1on1 と接続して学習の循環を作る。 → レッスン 6
- アクティブリスニング
- 相手の話を能動的に聴く態度。心理学者 Carl Rogers が示した 3 条件(共感的理解・無条件の肯定的配慮・自己一致)を基盤とする。技術として習得するものではなく、対話中に自分の態度を点検する指針として機能する。 → レッスン 2
- Awareness (アウェアネス)
- ADKAR モデルの 5 段階の第 1 段階で「変わる必要がある」とメンバー自身が認識している段階。改善 1on1 のシーケンスでは、Awareness の起動が出発点となる。 → レッスン 3
- EAP (Employee Assistance Program、従業員支援プログラム)
- 従業員のメンタルヘルス・人間関係・キャリア・家庭問題などへの支援を組織として提供するプログラム。マネジャーがメンタル不調を疑ったとき、産業医と並ぶ橋渡し先として位置づけられる。 → レッスン 4
- ICF コア・コンピテンシー
- 国際コーチング連盟(International Coaching Federation)が定めるコーチング業界の標準的コンピテンシー。2019 年改訂版が現行で、8 つの群で構成される。本コースでは第 4 群「契約と再契約」、第 8 群「気付きを引き起こす」を 1on1 運用の発想として参照する。 → レッスン 1, 8
- ICF ACC / PCC / MCC
- 国際コーチング連盟が認定するコーチング資格の 3 段階。ACC(Associate Certified Coach、最も基礎)・PCC(Professional Certified Coach、中級)・MCC(Master Certified Coach、最上級)。本コースは資格取得を学習目的にせず、修了後の継続学習として「資質保証」の文脈で案内する程度に留める。 → レッスン 1, 8
- キャリア機能 (Career Function)
- Kram メンタリング 2 機能の 1 つ。メンタリーの職業的キャリアの進展を支援する機能で、スポンサーシップ・コーチング・保護・挑戦的な仕事の付与・可視性の確保を含む。 → レッスン 6
- キャリア対話 / キャリア 1on1
- 業務 1on1 と機能分離した、メンバーのキャリア観・成長・長期展望を扱う 1on1。四半期 60 分・半期 90 分・年次 120 分の 3 スケールで運用する。GROW モデルと Carl Rogers アクティブリスニング 3 条件を基盤とする。 → レッスン 2
- キュー (Cue)
- Charles Duhigg 習慣ループの 3 要素の 1 つ。習慣を起動するきっかけ(時間、場所、感情、人、直前の行動など)。1on1 を習慣化するには、キューを固定することが第一歩となる。 → レッスン 7
- 共依存
- 特定のメンバーとの 1on1 が「マネジャーがいないと回らない」状態。短期的にはマネジャーとメンバーの両方に満足感を与えるが、長期的にはメンバーの自立を妨げ、マネジャーの負担を増やす。「契約と再契約」で目的・頻度・範囲を再設計する。 → レッスン 4
- 共感的理解 (Empathy)
- Carl Rogers アクティブリスニング 3 条件の 1 つ。相手の世界を相手の視点から理解しようとする態度。「私だったらこう感じる」ではなく「あなたはこう感じている」を出発点にする。 → レッスン 2
- Goodhart の法則
- 英国の経済学者 Charles Goodhart が 1975 年に提示した命題。「測定が目標になると、それは良い測定ではなくなる」。1on1 の実施率 100% を目標にすると形だけの 1on1 が増える現象として現れる。 → レッスン 7
- クロスファンクショナル 1on1
- 異なる部署の同階層メンバー同士が持つ 1on1。部署を越えた相互理解、組織横断の課題発見、ピアラーニング、孤独感の軽減を目的とする。半期 1 回または四半期 1 回 60〜 90 分が標準。 → レッスン 6
- GROW モデル
- コーチングの古典的フレーム。John Whitmore が 1992 年『Coaching for Performance』で示した。Goal(目標)→ Reality(現状)→ Options(選択肢)→ Will(次の行動)の 4 段階で対話を構造化する。本コースはキャリア 1on1 の骨格として推奨する。 → レッスン 2
- 契約と再契約
- ICF コア・コンピテンシー第 4 群の発想。コーチングセッションの冒頭で「何を扱うか」「成功とは何か」を契約し、セッション中に方向が変わったら「再契約」する。1on1 にも応用でき、マンネリ化を解く出発点になる。 → レッスン 1
- 困難シーン別の 1on1
- パフォーマンス管理・低評価メンバー・不調メンバー・昇進昇格面談・退職対話・配置転換通知など、日常の 1on1 とは別の判断軸が必要なシーン。本コースのレッスン 3・4 で扱う。 → レッスン 3, 4
- Schein キャリアアンカー
- 組織心理学者 Edgar Schein が 1978 年初版の著書『Career Anchors』で示した、キャリアにおける個人の「絶対に手放したくない価値」の概念。8 類型が知られている。本コースでは原典の詳細解説には踏み込まず、1on1 の問いに変換する。 → レッスン 2
- Schein キャリアサイクル 9 段階
- Edgar Schein『Career Dynamics』(1978 年)などで提示された、人がキャリアを通じて経る 9 段階の発達。本コースは段階別の 1on1 中心テーマを設計するフレームとして簡略化して活用する。 → レッスン 5
- 自己一致 (Congruence)
- Carl Rogers アクティブリスニング 3 条件の 1 つ。マネジャーが自分の本心と表現を一致させ、嘘や演技をしない態度。「思っていないことを言わない」勇気が対話の信頼を支える。 → レッスン 2
- 心理社会機能 (Psychosocial Function)
- Kram メンタリング 2 機能の 1 つ。メンタリーの個人的・心理的発達を支援する機能で、役割モデル・受容と確認・カウンセリング・友情を含む。 → レッスン 6
- スキップレベル 1on1
- 直属上司を「飛ばして」その上位者がメンバーと持つ 1on1。組織の全体状況の直接把握、直属上司の前では話せないテーマの共有、後継者育成の判断材料の収集を目的とする。5 つの落とし穴(密告ルート化・直属上司の権威侵食・頻度過多・情報処理過負荷・対話目的の曖昧化)に注意して運用する。 → レッスン 6
- Stay Interview
- 退職の意思を持つ前のメンバーと、組織への定着を確認する対話。Exit Interview(退職時の振り返り対話)と対をなす概念。本コースの「踏みとどまる対話」は両者の中間に位置づけられる。 → レッスン 4
- Goal-Reality-Options-Will
- GROW モデルの 4 段階の名称。Goal(目標)・Reality(現状)・Options(選択肢)・Will(次の行動)。 → レッスン 2
- Daniel Pink (ダニエル・ピンク)
- 米国の作家・経営思想家。著書『Drive』(2009 年)で、内発的動機の 3 要素として Autonomy(自律性)・Mastery(熟達)・Purpose(目的)を提示した。 → レッスン 2
- Charles Duhigg(チャールズ・デュヒッグ)
- 米国のジャーナリスト・作家。著書『The Power of Habit』(2012 年)で習慣ループ(キュー・ルーチン・報酬の 3 要素)を整理し、習慣の科学を広く紹介した。 → レッスン 7
- Charles Goodhart
- 英国の経済学者。1975 年に Goodhart の法則を提示した。元来は通貨政策の文脈だが、組織運営全般に適用される洞察として広く参照される。 → レッスン 7
- Carl Rogers
- 米国の心理学者。来談者中心療法の祖。著書『On Becoming a Person』(1961 年)でアクティブリスニング 3 条件(共感的理解・無条件の肯定的配慮・自己一致)を提示した。 → レッスン 2
- tl;dv
- AI 議事録系の 1on1 ツール。会議の録画・自動文字起こし・要約・トピック抽出を提供する。 → レッスン 8
- Dave Ulrich
- 米国の人事戦略論者。HR の価値は「人事の活動量」ではなく「ステークホルダー(従業員、マネジャー、顧客、株主)が得る価値」で測られる、と主張した HR Value Proposition の論者。 → レッスン 5
- Notta
- AI 議事録系の 1on1 ツール。日本語対応の文字起こし・要約を提供する。 → レッスン 8
- Higgins & Kram 発達的関係ネットワーク
- Monica Higgins と Kathy Kram が 2001 年に共著論文「Reconceptualizing Mentoring at Work」で提示した概念。1 人のメンターに依存する古典的なメンタリング観から、複数の発達的関係者で構成されるネットワークへの転換を示した。4 類型(Receptive・Traditional・Opportunistic・Entrepreneurial)。 → レッスン 6
- PIP (Performance Improvement Plan、業績改善計画)
- パフォーマンスの改善が必要なメンバーに対する組織的な改善計画。本コースは「警告」ではなく「成長設計」として使う 3 原則(4 因に基づく目標設定・支援とリソースの提供・定期的な 1on1 と中間レビュー)を推奨する。 → レッスン 3
- Pygmalion 効果 (ピグマリオン効果)
- Robert Rosenthal と Lenore Jacobson が 1968 年の著書『Pygmalion in the Classroom』で示した実証研究。教師が「この生徒は伸びる」と期待した生徒は、実際にその後の成績が伸びるという現象。期待が無意識のマイクロサインとして伝わるメカニズム。 → レッスン 3
- Beane 5 ライフステージ
- 組織心理学者 Tracy Beane の整理を含むライフステージ理論の標準的解釈。独身若手・新婚パートナーシップ確立期・子育て初期・子育て後期・介護世代の 5 段階。本コースはキャリアステージとの 2 軸で 1on1 を最適化するフレームとして活用する。 → レッスン 5
- 部分結合
- 評価面談と 1on1 の結合/分離の 4 パターンの 1 つ。1on1 のうち年 2 回を評価準備対話として明示的に位置づけ、それ以外の 1on1 は評価とは切り離す設計。 → レッスン 7
- 踏みとどまる対話
- Stay Interview と Exit Interview の中間にある対話で、退職を考え始めたメンバーと持つ。引き止めの説得ではなく、メンバーが「自分の選択を、自分の言葉で語れる」状態を作る場として設計する。3 つの問いで構成される。 → レッスン 4
- Beane(ビーン)
- ライフステージ理論の整理を含むキャリア理論の論者。本コースの 5 ライフステージの源流の 1 つ。 → レッスン 5
- Higgins, Monica
- ボストン大学経営学教授。Kathy Kram と共著で発達的関係ネットワークの概念を 2001 年に提示した。 → レッスン 6
- Pink Drive
- Daniel Pink『Drive』(2009 年)で示された内発的動機の 3 要素モデル。Autonomy(自律性)・Mastery(熟達)・Purpose(目的)。1on1 の問いに変換できる。 → レッスン 2
- Fireflies
- AI 議事録系の 1on1 ツール。会議の録音・文字起こし・要約・検索を提供する。 → レッスン 8
- プラットフォーム系(AI 1on1 ツール)
- 1on1 のスケジューリング、アジェンダ共有、フィードバック記録、フォローアップ管理を統合したプラットフォーム。Lattice、15Five、Microsoft Viva Insights などが代表的。 → レッスン 8
- Hall プロティアンキャリア
- 組織心理学者 Douglas T. Hall が 1976 年に提唱した、変幻自在で自己決定的なキャリア観。組織主導のキャリアパスではなく、本人の意思と価値観を軸にしたキャリア発達のフレーム。 → レッスン 2
- 報酬 (Reward)
- Charles Duhigg 習慣ループの 3 要素の 1 つ。行動の結果として得られる満足感。1on1 では、良い対話の手応え、メンバーの成長実感、マネジャーとしての成長感などが該当する。 → レッスン 7
- マネジャーの責任範囲
- 不調メンバー対応におけるマネジャーの役割範囲。観察と対話、産業医・EAP への橋渡し、業務調整の検討、継続的なフォローまでが責任範囲で、診断・医学的判断・治療方針の提案は責任範囲外。 → レッスン 4
- Microsoft Viva Insights
- Microsoft が提供する従業員エンゲージメント・生産性分析プラットフォーム。1on1 関連機能も含む。 → レッスン 8
- 無条件の肯定的配慮 (Unconditional Positive Regard)
- Carl Rogers アクティブリスニング 3 条件の 1 つ。相手の発言や感情を、評価や条件付きの受容ではなく、ありのまま受け止める態度。 → レッスン 2
- ヤフー 1on1
- 日本企業における 1on1 導入の代表的な事例。本間浩輔氏が『ヤフーの 1on1』(2017 年)で運用ノウハウを公開したことが、日本での普及の起点として広く参照される。 → レッスン 1
- Latham (ラサム)
- 組織心理学者 Gary Latham。1980 年の論文で状況面接(Situational Interview)を体系化した。本コース外の領域だが、対話設計の参考領域。 → レッスン 4(参考)
- Lattice
- グローバルで広く使われる 1on1・パフォーマンス管理プラットフォーム。1on1 のスケジューリング、目標管理、フィードバック蓄積を統合的に提供する。 → レッスン 8
- 業務 1on1
- キャリア 1on1 と機能分離した、業務の進捗・課題・支援要請を中心に扱う 1on1。隔週または週次 30 分が標準。マネジャーは「業務遂行の伴走者」として関わる。 → レッスン 2
- Reg Revans
- 英国の経営学者・経営実践者。1940 年代に Action Learning を開発した。 → レッスン 6
- リバースメンタリング
- 若手メンバーが上位者やシニアメンバーに対してメンターとして関わる形式。デジタル技術、Z 世代の価値観、新しい業界トレンドなど、若手が知見を持つ領域で上位者が学ぶ。1999 年当時 GE の CEO だったジャック・ウェルチが起点として広く参照される。 → レッスン 6
- ルーチン (Routine)
- Charles Duhigg 習慣ループの 3 要素の 1 つ。実際の行動。1on1 では、準備・対話・記録のリチュアル設計が該当する。 → レッスン 7
- 1on1 / ワンオンワン / One-on-One
- 上司と部下が定期的に持つ 1 対 1 の対話。日本では 2010 年代後半から広まり、現在は多くの組織で標準的に運用されている。本コースは、すでに 1on1 を半年以上実施している方を対象に「専門深化」を主題とする。 → レッスン 1
- ADKAR モデル
- Jeff Hiatt が 2003 年に提唱した変革管理モデル。Awareness(認識)・Desire(意欲)・Knowledge(知識)・Ability(能力)・Reinforcement(強化)の 5 段階。改善 1on1 のシーケンス設計に応用できる。 → レッスン 3
- Drive
- Daniel Pink の著書(2009 年)。内発的動機の 3 要素(Autonomy・Mastery・Purpose)を示した。 → レッスン 2
- Entrepreneurial
- Higgins & Kram 発達的関係ネットワークの 4 類型の 1 つ。強い発達関係を多様な範囲から受ける状態。最もキャリア発達に有利とされる。 → レッスン 6
- Exit Interview
- 退職時の振り返り対話。退職する従業員から組織への気付きを得る目的で実施される。Stay Interview と対をなす概念。 → レッスン 4
- Kakeai
- 日本発の 1on1 特化ツール。1on1 のアジェンダ・記録・サーベイ連動などを提供する。 → レッスン 8
- Krumboltz 計画的偶発性
- John Krumboltz が 1999 年論文「Planned Happenstance」で提示したキャリア理論。偶然の出会いや経験を活かす姿勢を重視する。1on1 の問いに変換できる。 → レッスン 2
- Job Demands-Resources モデル (JD-R モデル)
- Arnold Bakker と Evangelia Demerouti が 2007 年に体系化した職務ストレス研究モデル。職務環境を「要求(Demands)」と「資源(Resources)」の 2 軸で捉え、バーンアウトとエンゲージメントの構造を整理する。 → レッスン 4
- Heen & Stone
- Sheila Heen と Douglas Stone。共著『Thanks for the Feedback』(2014 年)でフィードバック受容の心理学を体系化した。事実と人格の分離など困難な対話の発想に影響を与えた。 → レッスン 3
- Kram, Kathy
- ボストン大学経営学教授。1985 年の著書『Mentoring at Work』でメンタリング 2 機能を体系化した。 → レッスン 6
- Otter
- AI 議事録系の 1on1 ツール。会議の文字起こしと検索を提供する。 → レッスン 8
- PCC (Professional Certified Coach)
- ICF が認定するコーチング資格の中級レベル。本コースの主題ではなく、修了後の継続学習として案内する程度に留める。 → レッスン 1, 8
- TeamUp
- 日本発の 1on1 特化ツール。1on1 の運用支援機能を提供する。 → レッスン 8
- 15Five
- グローバルで広く使われる 1on1・パフォーマンス管理プラットフォーム。週次のチェックイン、1on1 のスケジューリング、目標管理、エンゲージメント測定を統合的に提供する。 → レッスン 8
- Co:TEAM
- 日本発の 1on1 特化ツール。1on1 の運用・記録・組織連動を提供する。 → レッスン 8
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