用語集
はじめての部下マネジメントコースで使われる主要な用語(61語)をまとめています。
- アイゼンハワー・マトリクス(あいぜんはわー まとりくす)
- 「緊急 × 重要」の 4 領域で業務の優先順位を整理する枠組み。Dwight D. Eisenhower の発想を、Stephen Covey が 1989 年の著書『The 7 Habits of Highly Effective People』で広めた。マネジャーは第 2 領域(緊急でない&重要:戦略・育成・予防)に時間を投資すべき。【レッスン 3】
- 1on1 (わんおんわん)
- マネジャーとメンバーの 1 対 1 の定期的な対話。メンバーの成長を支えることを目的に、メンバーが主役の時間として設計される。業務進捗確認とは別物。【レッスン 6】
- S1(指示型)・S2(コーチ型)・S3(支援型)・S4 (委譲型)
- Hersey & Blanchard の状況対応リーダーシップ理論(1969 年)における 4 つのリーダーシップスタイル。メンバーの成熟度(業務能力 × 業務への意欲)に応じて使い分ける。【レッスン 5】
- MBO(えむびーおー、Management by Objectives)
- Peter Drucker が 1954 年に提唱した「目標による管理」。個人がマネジャーと合意した目標に対して自律的に動く発想。日本企業では人事評価と直結することが多い。【レッスン 3】
- OKR(おーけーあーる、Objectives and Key Results)
- Andy Grove(Intel 元 CEO)が 1970 年代に実践し、John Doerr が Google などに広めた目標管理手法。「大胆な目的」と「測定可能な成果」の組み合わせ。達成 70% で OK とする発想。【レッスン 3】
- オープンクエスチョン
- 「最近どう感じている?」のように、自由に答えられる質問の形式。1on1 で深い対話を引き出すのに使う。クローズドクエスチョン(はい/いいえ)と対比される。【レッスン 6】
- 1on1 シート(わんおんわん しーと)
- 1on1 の議題・フィードバック・宿題を整理するための簡単なテンプレート。マネジャーとメンバーが事前に共有することで、対話が深まる。【レッスン 6】
- KPI(けーぴーあい、Key Performance Indicator)
- 重要業績評価指標。業務の状態を数値で把握するための指標。月〜四半期単位で運用される。【レッスン 3】
- 観察 (かんさつ)
- 人のマネジメントの中心的活動。メンバーの「表情・声」「業務の様子」「周囲との関わり」「出退社・休暇」「業務以外の様子」を継続的に見る。「監視」とは違い、「気にかけて見ている」姿勢。【レッスン 4】
- 期中 (きちゅう)
- 半期や年度の評価対象期間中の業績・行動を指す。評価面談では「期中の業績」「期中の行動」を評価する。【レッスン 7】
- キャリブレーション
- 評価会議とも。複数のマネジャーが集まって、各メンバーの評価を擦り合わせる場。評価の公平性を保つために実施される。【レッスン 7】
- クイックウィン (Quick Win)
- 新任マネジャーが最初の 90 日で実現する短期成果。4〜8 週間で達成可能、メンバーに価値があり、目に見え、将来への布石になる、の 4 条件を満たすことが理想。Watkins の『First 90 Days』で強調される。【レッスン 2】
- 権限委譲(けんげんいじょう、デリゲーション、Delegation)
- マネジャーが本来やるべき業務や判断をメンバーに任せ、結果の責任は最終的にマネジャーが持つ仕組み。進め方を委ね、責任は手放さない。【レッスン 5】
- コーチ(コーチング)
- プロのコーチによる対話で、メンバーの答えを引き出す関係性。1 回 60〜90 分、月 2 回程度が標準。新任マネジャー自身もコーチングを受ける対象になりえる。【レッスン 8】
- Coaching(コーチ型・S2)
- Hersey & Blanchard の状況対応リーダーシップ理論の S2。能力中・意欲動揺のメンバーに、指示しながら理由を説明し対話するスタイル。【レッスン 5】
- 困難な対話 (こんなんなたいわ)
- 評価面談での低評価伝達、改善フィードバック、低パフォーマンスメンバーへの対応など、新任マネジャーが緊張する対話の総称。準備と練習で質が上がる。【レッスン 7】
- 行動評価 (こうどうひょうか)
- メンバーの「行動・業績」への評価。人格評価(「君は意欲が低い」など)と区別する。低評価メンバーへの対応で重要な発想。【レッスン 7】
- 最初の 90 日 (さいしょの きゅうじゅうにち)
- 新任マネジャー・新任役員が任命直後の 3 か月に投資すべき期間。Michael Watkins の『The First 90 Days』(2003 年)で「リーダーシップの過渡期」「土台を作る期間」と定義される。【レッスン 2】
- サンドイッチ型(サンドイッチがた)
- 改善フィードバックの型の 1 つ。「良い点 → 改善点 → 良い点」で挟む型。相手の防御を解きやすい一方、改善点が伝わりにくいリスクもある。【レッスン 6】
- SBI(えすびーあい、Situation-Behavior-Impact)
- Center for Creative Leadership(CCL)が提唱したフィードバックの型。Situation(状況)、Behavior(行動)、Impact(影響)の 3 要素で淡々と伝える。判断や評価を含めない。【レッスン 6】
- 状況対応リーダーシップ理論(じょうきょうたいおうりーだーしっぷりろん、Situational Leadership Theory)
- Paul Hersey と Ken Blanchard が 1969 年に提唱。メンバーの成熟度に応じて S1:指示型、S2:コーチ型、S3:支援型、S4:委譲型の 4 スタイルを使い分ける枠組み。【レッスン 5】
- Situation (状況)
- SBI の S。「いつ、どこで、どんな場面で」を指す。フィードバックの前提となる文脈。【レッスン 6】
- 称賛 (しょうさん)
- ポジティブフィードバックの 1 種。具体的な事実、影響の説明、感謝や認知の 3 要素で伝える。リアルタイムに頻繁に行うのが基本。【レッスン 4・レッスン 6】
- 信頼の貯金(しんらいのちょきん)
- 新任マネジャーが最初の 90 日で作るべき、メンバー・上司・関係者との信頼関係。後で困難な意思決定が必要になったときに「貯金を使う」発想。【レッスン 2】
- スキルと意欲のマトリクス (すきるといよくのまとりくす)
- メンバーを「スキル × 意欲」の 2 軸 4 タイプ(A:自律型、B:見限りリスク、C:育成期、D:適性課題)に分類する枠組み。月次でメンバー全員を当てはめ、関わり方の濃淡を決める。【レッスン 5】
- Situational Leadership
- →「状況対応リーダーシップ理論」を参照。
- 成熟度 (せいじゅくど)
- Hersey & Blanchard の状況対応リーダーシップで、メンバーの「業務能力 × 業務への意欲」の組み合わせ。マネジャーが取るべきスタイル(S1〜S4)を決める基準。【レッスン 5】
- 第 2 領域 (だい2 りょういき)
- アイゼンハワー・マトリクスの「緊急でない&重要」の領域。戦略・育成・予防・改善が含まれる。マネジャーが意識的に時間を投資すべき領域。【レッスン 3】
- 評価制度 (ひょうかせいど)
- 期中の業績・行動を評価する仕組み。S・A・B・C・D の 5 段階、または S・A・B・C の 4 段階が多い。等級制度・報酬制度と組み合わせて運用される。【レッスン 7】
- Delegating (委譲型・S4)
- Hersey & Blanchard の状況対応リーダーシップ理論の S4。能力高・意欲高のメンバーに、任せて結果のみ確認するスタイル。【レッスン 5】
- Directing (指示型・S1)
- Hersey & Blanchard の状況対応リーダーシップ理論の S1。能力低・意欲高(新人、新規業務)のメンバーに、細かく指示し進め方を教えるスタイル。【レッスン 5】
- 等級制度 (とうきゅうせいど)
- メンバーの「役割の大きさ」「組織内での位置づけ」を表すグレード(M1・M2・M3、課長・部長など)の階層。等級が上がると賃金水準も上がる。【レッスン 7】
- 同期マネジャー(どうきまねじゃー)
- 同じ時期にマネジャーになった同期、または近い時期にマネジャーになった同僚。新任マネジャーの孤独の最強の対抗策の 1 つ。【レッスン 8】
- 認知 (にんち)
- ポジティブフィードバックの 1 要素。メンバーの行動・業績を「見ている」「価値を認めている」と伝える行為。【レッスン 6】
- 配分制約 (はいぶんせいやく)
- 評価制度における「S と A は全体の 30% まで」「B は最低 50%」などの分布の制約。マネジャーが「全員に A をつけたい」と思っても、組織のルールで難しい場面がある。【レッスン 7】
- Behavior (行動)
- SBI の B。相手が取った具体的な行動を指す。事実ベースで述べる。【レッスン 6】
- Hersey & Blanchard
- Paul Hersey と Ken Blanchard。1969 年に状況対応リーダーシップ理論を提唱。【レッスン 5】
- Peter Drucker(ピーター・ドラッカー)
- オーストリア生まれ、アメリカで活躍した経営学者(1909-2005)。1954 年に『The Practice of Management』で MBO(Management by Objectives)を提唱。「マネジメントの父」と呼ばれる。【レッスン 3】
- ピーターの法則(ぴーたーのほうそく)
- Laurence J. Peter が 1969 年の著書『The Peter Principle』で示した法則。「人は、能力の限界に達するまで昇進し続け、最終的には『能力を発揮できない地位』にとどまる」。プレイヤーで優秀だから昇進し、マネジャーで困難に直面する組織の構造的現象を説明する。【レッスン 1】
- Watkins (マイケル・ワトキンス)
- Michael Watkins。ハーバード・ビジネス・スクール教授を経て、現在は IMD ビジネススクール(スイス)の教授・経営コンサルタント。2003 年の著書『The First 90 Days』で新任リーダーの最初の 90 日を体系化。【レッスン 2】
- フィードバック
- メンバーの行動・業績に対して、マネジャーから伝える評価や認知。ポジティブフィードバック(称賛)と改善フィードバック(指摘)の 2 種類がある。【レッスン 6】
- フィードフォワード
- 「過去の評価」を中心としたフィードバックに対し、「未来への期待」を中心とした対話。評価面談では過去 50% : 未来 50% の時間配分が推奨される。【レッスン 7】
- プレイングマネジャー
- プレイヤー業務を継続するマネジャー。日本企業では多く見られるが、新任マネジャーの段階では「マネジャー業務 70% 以上」を確保することが推奨される。【レッスン 3】
- Hersey, Paul(ポール・ハーシー)
- →「Hersey & Blanchard」を参照。
- HRBP(えいちあーるびーぴー、HR Business Partner)
- 人事部内に置かれる、事業部に入り込む人事担当者。新任マネジャーの「マネジメント上のパートナー」として機能する。【レッスン 8】
- マイクロマネジメント
- メンバーの行動・判断を細かく管理し、自分の思う通りに動かそうとする管理スタイル。新任マネジャーが陥りやすい罠の 1 つ。【レッスン 1・レッスン 3】
- メンター
- 5〜10 年先のマネジャー経験を持つ先輩。新任マネジャーが月に 1 回程度、1〜2 時間の対話で関わる関係。社内・社外を問わない。【レッスン 8】
- メンタルケア
- マネジャー自身の心身の健康を維持する活動。新任の半年〜1 年はもっともストレスが高い時期。サインに早期に気づき、専門家に相談、境界線を引く(業務時間外・休日・睡眠時間)が長く続けるための投資。【レッスン 8】
- 7 つの定石 (ななつのじょうせき)
- Michael Watkins が『The First 90 Days』で示した、新任リーダーが守るべき定石。本コースでは 3 フェーズ(観察・整合・行動)に整理して扱う。【レッスン 2】
- Laurence J. Peter(ローレンス・J・ピーター)
- カナダ系アメリカの教育学者(1919-1990)。1969 年に『The Peter Principle』で「ピーターの法則」を提唱。【レッスン 1】
- Amy Edmondson(エイミー・エドモンドソン)
- ハーバード・ビジネス・スクール教授。1999 年の論文で「心理的安全性(Psychological Safety)」を概念化。新任マネジャーが知っておくべきマネジメント論者の 1 人。【レッスン 4】
- Andy Grove(アンディ・グローブ)
- ハンガリー出身の米国経営者(1936-2016)。Intel 元 CEO。1970 年代に Intel で OKR を実践。John Doerr 経由で Google などに広めた。【レッスン 3】
- Blanchard, Ken(ケン・ブランチャード)
- →「Hersey & Blanchard」を参照。
- Center for Creative Leadership (CCL)
- 米国のリーダーシップ研究機関。フィードバックの型「SBI(Situation-Behavior-Impact)」を提唱。【レッスン 6】
- Impact (影響)
- SBI の I。行動が他者・業務・組織にどう影響したかを指す。【レッスン 6】
- John Doerr(ジョン・ドーア)
- 米国のベンチャーキャピタリスト。Andy Grove の OKR を Google などのスタートアップに広めた。2018 年の著書『Measure What Matters』で OKR を体系化。【レッスン 3】
- Notta (のった)
- 音声から議事録を自動生成するサービス。1on1 や評価面談の文字起こしに使われる。【レッスン 6】
- Otter(おったー)
- 英語が中心の AI 議事録・対話記録サービス。【レッスン 6】
- Stephen Covey(スティーブン・コヴィー)
- 米国の経営コンサルタント(1932-2012)。1989 年の著書『The 7 Habits of Highly Effective People(7 つの習慣)』で、Eisenhower の発想を「アイゼンハワー・マトリクス」として広めた。【レッスン 3】
- The First 90 Days
- Michael Watkins の 2003 年の著書(最新版は 2013 年改訂版)。新任マネジャー・新任役員の最初の 90 日を体系化した定番書。世界で 150 万部以上を売る。【レッスン 2】
- Watkins, Michael
- →「Watkins」を参照。
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