用語集
財務諸表の読み方コースで使われる主要な用語(90語)をまとめています。
- IFRS(あいえふあーるえす、International Financial Reporting Standards)
- 国際財務報告基準。EU・英国・オーストラリア・韓国など 100 か国超で採用。日本企業も任意適用が増えており、2026 年 6 月時点で 250 社超が適用。【レッスン 1・レッスン 8】
- 売掛金 (うりかけきん)
- 商品を売ったがまだ回収していないお金。B/S の流動資産。【レッスン 3】
- 売上原価 (うりあげげんか)
- 商品・サービスを「直接生み出すコスト」。小売の仕入れ、製造業の原材料・製造人件費、SaaS のサーバー費・直接エンジニア人件費など。【レッスン 2】
- 売上総利益 (うりあげそうりえき・粗利)
- P/L の 1 段階目の利益 = 売上高 − 売上原価。商品・サービスそのものの儲け力。【レッスン 2】
- 売上総利益率 (粗利率)
- 売上総利益 ÷ 売上高 × 100%。業種により大きく違う(スーパー 20〜30%、SaaS 70〜85%)。【レッスン 6】
- 営業 CF(営業キャッシュフロー)
- C/F の 3 区分の 1 つ。本業の活動で実際に増減したお金。健全な会社では営業利益とほぼ同じ規模。継続的にマイナスは危険信号。【レッスン 4】
- 営業利益 (えいぎょうりえき)
- P/L の 2 段階目の利益 = 売上総利益 − 販管費。本業全体の儲け力。【レッスン 2】
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100%。業種により標準値が違う。【レッスン 6】
- 営業外損益 (えいぎょうがいそんえき)
- 経常的だが本業ではない損益。受取利息、支払利息、為替差損益など。【レッスン 2】
- 会計基準
- 財務諸表作成の書式・ルール。日本基準・IFRS・米国基準(US GAAP)・中国基準など。【レッスン 1】
- 買掛金 (かいかけきん)
- 仕入れた商品代金でまだ支払っていないもの。B/S の流動負債。【レッスン 3】
- CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)
- = 棚卸資産回転日数 + 売掛金回転日数 − 買掛金回転日数。「現金が出ていってから戻ってくるまでの日数」。短いほど現金効率が良い。Apple は約 -70 日。【レッスン 6】
- 株主資本 (かぶぬしほん)
- B/S 純資産のうち、株主に帰属する部分。資本金・資本剰余金・利益剰余金・自己株式から構成。【レッスン 3】
- 監査人の意見
- 監査法人による監査結果。「適正意見」が標準、「限定付適正意見」「不適正意見」「意見不表明」は重大な問題のシグナル。【レッスン 8】
- 経常利益 (けいじょうりえき)
- P/L の 3 段階目の利益 = 営業利益 ± 営業外損益。本業 + 経常的な財務活動の儲け。日本企業で伝統的に重視されるが、IFRS・米国基準では区分なし。【レッスン 2】
- 減価償却 (げんかしょうきゃく)
- 固定資産(建物・機械など)の取得価額を、使用期間にわたって費用配分する処理。「お金が動かない費用」のため、C/F では戻し計算(プラス)される。【レッスン 4】
- 検収収益 (けんしゅうしゅうえき)
- →「繰延収益(前受収益)」を参照。
- 公認会計士
- 監査・税務・コンサルティングの専門資格。本コース講師の浅野 律子の保有資格。【レッスン 1(講師プロフィール)】
- 後発事象 (こうはつじしょう)
- 決算日後、決算短信発行日までに起きた重要な事象。M&A、経営陣交代、訴訟判決など。注記で開示される。【レッスン 8】
- コーポレートファイナンス
- 企業価値評価と資本政策の領域。WACC、DCF、M&A の財務分析、配当・自社株買い・株式分割など。【レッスン 8】
- 財務 CF(財務キャッシュフロー)
- C/F の 3 区分の 1 つ。借入・返済、社債発行・償還、増資、配当、自社株買いなど、資金調達と返済の動き。【レッスン 4】
- 財務諸表
- 会社の経済活動の結果を、定められた書式で要約した報告書の集合。三表(P/L・B/S・C/F)が中核。【レッスン 1】
- 在庫日数
- →「棚卸資産回転日数」を参照。
- 三表
- P/L(損益計算書)、B/S(貸借対照表)、C/F(キャッシュフロー計算書)の 3 つの財務諸表。【レッスン 1】
- 自己株式 (じこかぶしき)
- 自社が買い戻した自社株。B/S の純資産にマイナス計上。【レッスン 3】
- 自己資本 (じこしほん)
- B/S 純資産(おおむね同義)。「他者に返す必要のない、自分のお金」。【レッスン 3】
- 自己資本比率
- = 自己資本 ÷ 総資産 × 100%。会社の体力を測る。一般に 40% 以上で健全、業種により標準値が違う。【レッスン 3・レッスン 6】
- 仕掛品 (しかかりひん)
- 製造業で、製造途中の在庫。B/S の棚卸資産。【レッスン 3】
- 純資産 (じゅんしさん)
- B/S 右下の部の総称。資本金・利益剰余金などから構成。「他者に返す必要のない、自分のお金」。【レッスン 3】
- 償却 (しょうきゃく)
- →「減価償却」を参照。
- 棚卸資産
- → 五十音「し」の「棚卸資産」を参照。
- 棚卸資産回転日数
- = 棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365 日。「在庫が売れるまでに何日かかるか」。短いほど効率的。【レッスン 6】
- 設備投資型
- 業界分類の 1 つ。製造業・電力・通信・鉄道など、巨額の設備投資が必要なビジネス。【レッスン 7】
- 総資産回転率
- = 売上高 ÷ 総資産。「総資産 1 円で、いくらの売上を生み出したか」。【レッスン 6】
- 損益計算書 (P/L)
- →「P/L」を参照。
- 貸借対照表 (B/S)
- →「B/S」を参照。
- 注記
- 財務諸表の数字を補足する詳細情報。会計方針、偶発債務、後発事象、セグメント情報、関連当事者取引、監査人の意見など。【レッスン 8】
- 当座資産
- 現金、預金、売掛金、有価証券など、すぐに支払いに使える資産。【レッスン 3】
- 当座比率
- = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100%。在庫を除く厳しい支払能力指標。【レッスン 3・レッスン 6】
- 投資 CF(投資キャッシュフロー)
- C/F の 3 区分の 1 つ。設備の購入・売却、有価証券の購入・売却、M&A など、将来のための投資の動き。【レッスン 4】
- 当期純利益 (とうきじゅんりえき)
- P/L の 5 段階目(最終)の利益 = 税引前当期純利益 − 法人税等。「ボトムライン」とも呼ばれる。【レッスン 2】
- 内部留保 (ないぶりゅうほ)
- 利益剰余金(B/S 純資産)と同義で使われることが多い。過去の利益の積み上げ。【レッスン 3】
- B/S (貸借対照表、Balance Sheet)
- ある時点に会社が「何を持ち、何を借り、いくらが自分のお金か」を表すストック(蓄積)の表。左右は必ず一致する(資産 = 負債 + 純資産)。【レッスン 3】
- 売上原価率
- = 売上原価 ÷ 売上高 × 100%。業種により大きく違う。【レッスン 2】
- バーンレート (Burn Rate)
- スタートアップ用語。月次の現金消費額。「月にいくら赤字でお金が出るか」。【レッスン 7】
- バーゼル規制 (BIS 規制)
- 国際決済銀行(BIS)が定める銀行の自己資本比率規制。バーゼル III で国際業務行 8% 以上・国内業務行 4% 以上が要求される。【レッスン 7】
- 販売費及び一般管理費 (販管費)
- 商品・サービスを「売る・支える」コスト。販売費(営業活動)と一般管理費(管理部門)の総称。【レッスン 2】
- BIS(びーあいえす)
- 国際決済銀行(Bank for International Settlements)。スイスのバーゼルに本部を置く中央銀行間の協調機関。バーゼル規制を策定。【レッスン 7】
- 引当金 (ひきあてきん)
- 将来発生する見込みの費用・損失を見積もって、現在の B/S に計上したもの。退職給付引当金、貸倒引当金、賞与引当金など。【レッスン 3】
- P/L (損益計算書、Profit and Loss Statement)
- 一定期間(通常は 1 年や四半期)に「会社がいくら稼いだか、いくら失ったか」を表すフロー(流れ)の表。5 段階の利益を持つ。【レッスン 2】
- 5 段階の利益
- P/L の利益区分:①売上総利益、②営業利益、③経常利益、④税引前当期純利益、⑤当期純利益。それぞれ「儲けの種類」が違う。【レッスン 2】
- フリーキャッシュフロー (FCF)
- = 営業 CF + 投資 CF。本業で稼いだお金から、事業継続に必要な投資を引いた「自由に使える余裕資金」。コーポレートファイナンスでは企業価値評価の根拠。【レッスン 4】
- 負債 (ふさい)
- 他者から借りているお金。流動負債(1 年以内に支払い)と固定負債(1 年超で返済)に二分される。「悪」ではなく、適切に使えばレバレッジ効果。【レッスン 3】
- 包括利益
- 当期純利益 + その他の包括利益(外貨換算差額、有価証券評価差額など)。IFRS で重視される。【レッスン 3】
- MD&A (Management's Discussion and Analysis)
- 経営者による分析。経営者が「自社の経営状況をどう見ているか、どう対応するか」を説明する文書。決算短信に含まれる。【レッスン 8】
- MRR (Monthly Recurring Revenue)
- SaaS 用語。月次経常収益。【レッスン 7】
- 持分法 (もちぶんほう)
- 連結会計の方法の 1 つ。関連会社(議決権 20〜50%)の利益を、持分比率で取り込む方式。【レッスン 3(軽く触れる)】
- 有価証券 (ゆうかしょうけん)
- 株式、債券、そのほかの金融商品。B/S では流動資産(短期保有目的)と固定資産(長期保有目的)に二分される。【レッスン 3】
- 有利子負債 (ゆうりしふさい)
- 利息支払いが発生する負債。短期借入金・長期借入金・社債など。【レッスン 6(ROIC の計算)】
- ランウェイ (Runway)
- スタートアップ用語。残りの現金で何か月持つか。= 現金預金 ÷ バーンレート。【レッスン 7】
- 利益剰余金 (りえきじょうよきん)
- B/S 純資産の中の項目。創業以来の毎期の P/L 純利益から株主への配当を引いた残りの累積。「過去のすべての純利益の蓄積」。【レッスン 3・レッスン 5】
- 流動資産 (りゅうどうしさん)
- 1 年以内に現金化する予定の資産。現金・売掛金・有価証券・棚卸資産・前払費用など。【レッスン 3】
- 流動性 (りゅうどうせい)
- 「短期で支払えるか」の発想。流動比率・当座比率で測る。【レッスン 3】
- 流動負債 (りゅうどうふさい)
- 1 年以内に支払うべき負債。買掛金・短期借入金・未払金・賞与引当金など。【レッスン 3】
- 流動比率
- = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100%。1 年で見た支払能力。100% 以上が望ましい。【レッスン 3・レッスン 6】
- 連結財務諸表
- 親会社と子会社をまとめた財務諸表。1 つのグループとして経済実態を表す。【レッスン 8】
- Rule of 40
- SaaS 業界の指標。売上成長率 + 営業利益率 ≥ 40% で健全。【レッスン 7】
- ARR (Annual Recurring Revenue)
- SaaS 用語。年間経常収益(MRR × 12)。【レッスン 7】
- ARR / MRR
- → 各項目を参照。
- CAGR (Compound Annual Growth Rate)
- 年平均成長率。複数年の平均成長率を表す。「直近 5 年の売上 CAGR は 12%」のように使う。【レッスン 6】
- CAC (Customer Acquisition Cost)
- SaaS 用語。顧客獲得コスト。【レッスン 7】
- C/F(Cash Flow Statement、キャッシュフロー計算書)
- →「キャッシュフロー計算書」を参照。
- Churn Rate
- SaaS 用語。解約率(月次・年次)。【レッスン 7】
- DCF (Discounted Cash Flow)
- 将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を評価する手法。コーポレートファイナンスの中核。【レッスン 8】
- EDINET
- 金融庁が運営する有価証券報告書等の閲覧サービス。【レッスン 8】
- EV/EBITDA
- 企業価値(EV)÷ EBITDA。バリュエーション指標。【レッスン 8】
- LTV (Life Time Value)
- SaaS 用語。顧客生涯価値。【レッスン 7】
- LTV/CAC
- LTV ÷ CAC。3 倍以上が健全と言われる。【レッスン 7】
- Magic Number
- SaaS 用語。営業効率指標。1.0 倍以上で健全。【レッスン 7】
- NRR (Net Revenue Retention)
- SaaS 用語。既存顧客の売上維持率。100% 超で成長中。【レッスン 7】
- PBR (Price Book-value Ratio)
- 株価純資産倍率。バリュエーション指標。【レッスン 8】
- PER (Price Earnings Ratio)
- 株価収益率。バリュエーション指標。【レッスン 8】
- ROA (Return on Assets、総資産利益率)
- = 当期純利益 ÷ 総資産 × 100%。全資産の効率。【レッスン 6】
- ROE (Return on Equity、自己資本利益率)
- = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100%。株主のお金の効率。日本企業の標準は 8〜10%、優良企業は 15% 以上。【レッスン 6】
- ROIC (Return on Invested Capital、投下資本利益率)
- = 税引後営業利益 ÷ 投下資本 × 100%。事業に投じた資本の効率。近年 ROE より重視する経営者・投資家が増えている。【レッスン 6】
- SaaS (Software as a Service)
- サブスクリプション型のソフトウェアサービス。MRR/ARR・CAC・LTV・Churn・NRR・Rule of 40 などの独特の指標を持つ。【レッスン 7】
- SPEEDA
- ユーザベース社が提供する企業・業界分析プラットフォーム。日本では業界平均データの主要な情報源の 1 つ。【レッスン 6】
- TDnet
- 東京証券取引所の適時開示情報閲覧サービス。決算短信などの開示書類を即時に閲覧できる。【レッスン 8】
- WACC (Weighted Average Cost of Capital)
- 加重平均資本コスト。コーポレートファイナンスの中核指標。【レッスン 8】
- XBRL (eXtensible Business Reporting Language)
- 財務情報の電子報告のための国際標準言語。XBRL Japan は日本の上場企業の財務データを XBRL で配信。【レッスン 8】
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